
株式会社 炭寅コーポレーション
代表取締役社長 横尾 様

福岡で開催された「リピONEフェス@FUKUOKA」にて、優秀賞と部門賞と2店舗でダブル受賞された株式会社 炭寅コーポレーションの代表取締役社長の横尾様に受賞に対する思いや今後の展望についてお話を伺いました。
評価の意味が胸に響いたダブル受賞
──2店舗におけるダブル受賞、おめでとうございます。お気持ちをお聞かせください。
横尾さん:とても光栄に思っています。今回の審査は、単純に「これがよかった・よくなかった」という一方的なものではなく、しっかりと構築された基準のもとで評価されていたので、より喜びが増しましたし、価値ある受賞だと感じています。
たくさんの審査項目の中で、「ここが再来店につながっている」「この取り組みが評価された」というように、自分たちが実践していたことが結果として返ってきたことがとても印象的でした。素敵なトロフィーをいただけたことでモチベーションも上がりました。
── リピONEフェスへの参加は、どのような経緯で決まったのですか?
横尾さん:営業の福田さんからご紹介いただいたのがきっかけです。他社の店舗がエントリーする中で、自分たちの店舗がどのくらいの位置にいるのかをわかるのは魅力的だと思いました。 実際に参加してみて、こんなに店舗の現状が細かく分析されるとは思っていなかったので、想像以上に有益な機会だったと感じています。評価の内容を見て「お客様はここまで見てくれていたのか」という驚きもありましたし、自分たちの取り組みの成果が可視化されたような気がして、とても意義のある挑戦だったと思っています。

――今回評価された店舗での取り組みの中で、特に意識して実施されていたことはありますか?
横尾さん:今回のイベントに向けて何か特別に意識して取り組んだということはありませんが、飲食店として当たり前のことを丁寧に積み重ねること、そして何より、炭寅コーポレーションとして大切にしている「美味しい」はもちろん、「嬉しい」と感じてもらう事、「楽しい」と感じてもらう事 をお客様とのコミュニケーションの中で常に意識してきました。そうした日々の姿勢が、今回の結果につながったのではないかと感じています。
── 店舗やスタッフの反応はいかがでしたか?
横尾さん: 現場の店長たちもとても喜んでいて、「早くスタッフに感謝を伝えたい」と言ってくれました。日々頑張っている仲間たちがこうして外部からの評価を受けたことは、大きな励みになりますし、何よりのご褒美になったと思います。
「腑に落ちる」が連続する。ファンくるCRが教えてくれたこと
── 受賞を受けた店舗の特色などは、よく表れていると感じましたか?
横尾さん:優秀賞(地元客部門)をいただいた炭寅 博多店は、立地的に県外やインバウンドの観光のお客様が多い店舗のため、「もし何かがあったときに、そうしたお客様が離れてしまったら」という危機感が常にありました。
もちろん一見様や観光客の方も大切にしたいという想いはありますが、それ以上に地元のお客様にいかに支持していただけるか、そこがお店の強さや安心感につながる部分だと考えていて、日頃から意識して取り組んできたつもりです。だからこそ地元客部門で受賞できたのは、本当にうれしく、これまでの取り組みは間違っていなかったのだと実感することができました。
また、部門賞(居心地部門)をいただいた炭寅 天神店に関しては、先ほどもお話ししたように「お客様に楽しんでもらうこと」がしっかりできていたからこその受賞だったと感じています。
天神店では店舗づくりの段階からエンタメ性を意識していて、カウンターでは職人が焼いている様子を目の前でご覧いただけますし、テーブル席の一部からもその臨場感を感じられるように工夫をしています。お店に入ってすぐに焼き場が目に入るような設計になっているので、料理を味わう前から雰囲気ごと楽しんでいただける。そんなところも居心地の良さとして評価いただけたのではないかと思っています。
── 今回の受賞をどう受け止めていますか?また、リピONEフェスで使用した「ファンくる」のデータからどんな気づきがありましたか?
横尾さん:今回の受賞は、今後の方向性や店舗ごとの強みを考えるうえで大きな指標になりました。何が評価されたのかが明確に見えたことで、「これからどこを伸ばしていくべきか」「何を優先すべきか」といった判断がしやすくなったと感じています。今までにない視点で気づきが得られた、非常に実りある機会でした。
特に「ファンくるCR」のデータからは、やりすぎが逆効果になることや、お客様の受け取り方と現場の感覚にギャップがあることなど、感覚だけでは見えなかった部分が可視化されました。
従来の「ファンくるMR」では、再来店意思や紹介意思などの「結果」は見えてもそれが「なぜ」なのかまでは読み取れませんでした。たとえば「紹介したいけど再来店はしない」というような結果に、違和感は覚えても理由まではつかめませんでした。 それが今回のリピONEフェスで活用された「ファンくるCR」では、「何が寄与しているのか」が複合的に見えるようになり、「これが要因だったのか」と腑に落ちる場面が多くありました。どこを優先的に強化すべきか、逆に優先度の低い要素はどれかといった判断がしやすくなり、「ここまで進化しているのか」と目からうろこでしたね。

見えなかったものが、見えてくる。「気づける」という価値
── 今後、お店をどのように進化させていきたいと考えていますか?
横尾さん:「美味しい」はもちろん、「嬉しい」と感じてもらう事、「楽しい」と感じてもらう事を大切にしているとお話ししましたが、今後はそれをスタッフ誰しもが体現できる店づくりをしていきたいです。 具体的には一人ひとりが接客において満点を目指せるようにしたいと思っています。そのためには、「お客様に喜んでほしい」という気持ちが欠かせません。想いを持って働いている人が自然に活躍できる、そんな場をつくっていきたいです。
──最後に、飲食店の皆さんへメッセージをお願いいたします。
自分たちではなかなか気づけない部分に気づける、得られるものが本当に多い取り組みだと感じています。
「なぜ再来店につながらないのだろう」と疑問を感じている飲食店の方も多いと思いますが、これまでは結果としてしか見えなかったお客様の声や行動の背景が「ファンくるCR」のデータによって明確に見えてきます。
やることが山ほどある現場の中で、「ここはやっておくべき」「これは後回しでよい」といった優先順位に対して納得感を持って判断できる、非常に実用的な最先端のツールだと実感しました。
特に、あえて力を入れていなかった部分が実は再来店に影響しているなど、予想外の発見があったのも大きかったです。店舗のさらなる成長や改善につながる手応えがありました。 もし次回もリピONEフェスが開催されるのであれば、ぜひまた参加したいと思っています。
リピONEフェス@FUKUOKA2025「受賞企業情報」
- 運営会社
- 株式会社 炭寅コーポレーション
- 受賞内容
-
優秀賞(地元客部門):炭寅 博多店
部門賞(居心地部門):炭寅 天神店
- 参加店舗
- 5
- 公式サイト
- https://sumitora.jp